リアルは、いつも
いまにしか居ない、つまらなさで
フィクションの化粧をするんだ
過去や未来を、夢みたものを
虚無や永遠を、毎日の暮らしを
たとえば、ことばで飾るんだ
ことばが、リアルに嘘をつくとき
それは、仮面の怪人になるのかな
それとも、ドレスの麗人かしら
謎が謎をよぶ、まさにそのとき
街のどこかで<変身!>の声
孤独なリアルに、花を咲かせ
風になって、世界をなで
フィクションの役割を全うして
昨日と明日を、夜明けでつなぐ
ひとつの長い影になるんだ
愛の鐘がひびく、夢のような
リアルな街のどこかで