雑沓刺繍

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コーヒー 2007.07.24

庭に ひまわりが咲いた朝は
ふいにコーヒーのにおいがした
小鳥が愛を歌いかわすころ
音楽も風とコーヒーにとけるだろう

いまは なつかしい沈黙がすぎてゆく
かたわらを まるで
かるい会釈をするみたいに
ときどき枯草のにおいをさせながら

世界は いつも言葉のまえに音楽がある
道にころがる石にさえ詩が ある
ひまわりが首をふっている いま

言葉の輪郭に なんの意味があるだろう
コーヒーのにおいする一日の
コーヒーの味にも似た生活が はじまる


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