庭に ひまわりが咲いた朝はふいにコーヒーのにおいがした小鳥が愛を歌いかわすころ音楽も風とコーヒーにとけるだろう
いまは なつかしい沈黙がすぎてゆくかたわらを まるでかるい会釈をするみたいにときどき枯草のにおいをさせながら
世界は いつも言葉のまえに音楽がある道にころがる石にさえ詩が あるひまわりが首をふっている いま
言葉の輪郭に なんの意味があるだろうコーヒーのにおいする一日のコーヒーの味にも似た生活が はじまる