山影の淡さに手をかざす日は吹きかける風のあたたかさがあかく あかく脈うっている
ほんとうに風になろうと思ったざわめきながら笑いながら ねむりながら
なろうと思う者になれなかった生まれながら鳴りながら においながら
そして あちらに目をなげる吹きかける風のあたたかさがあかく あかく脈うっている